東京のスポーツ整体治療院【神楽坂整体たいむ】

発症から診断まで

発症と経過【2021.12.01】黒猫闘病記

ここでは「今から思うとこの頃からFIPが発症していたんだろう」と思うところからFIPと診断されて治療が始まるまでを時系列に沿って経過を紹介していこうと思います。

まず最初に、シシは保護された時に酷い猫風邪を患っていて、私たちのところに来てからも度々体調を崩しては動物病院で注射をうってもらうような猫さんでした。
そのため、ちょっとした体調不良は見慣れてしまっていて「また風邪かな?」と考えてしまうような状態です。
言い訳ですが。

そして、この日も「なんとなく体調が悪そう」なシシに気がつき、抱っこしてみて「熱がある」と感じたことで病院に連れて行くことになりました。

病院で体温を測り、やはり熱がありました(40.6℃)。
そのため、抗生剤と解熱剤を注射していただき、その日は帰宅しました。

帰宅後、しばらく部屋をウロウロしてから少しダルそうに横になります。
注射をうった後はだいたいこうなります。
そして、一休みして落ち着くと元気になっているのがいつものパターンでした。
そのため、私も「注射が効いている」と思い、そのまま休ませておくことにしたのです。

結果、この日は無事に元気になってくれました。
ご飯もしっかり食べ、万全の時ほどではないにしろ遊んでくれたので「やっぱりいつもの風邪だったか」といつも通りに過ごしました。

しかし、今思うとこれが初期症状だったのかもしれません。

帰宅してダルそうに寝ているシシ

発症と経過【2021.12.03】黒猫闘病記

この日はある事件が起きました。
先日の注射以降、元気を取り戻して遊んでいたシシですが、この日、キャットウォークから落下してしまったのです。
しかも、落ちた先にはコタツの縁が。。
そこに強く体を打ちつけてしまい、一瞬血の気が引きました。
「シシ!」
慌てて駆け寄って全身を触ってみました。
私が触っても握ってみても特に痛がるところはなかったので、この時は「大丈夫そうだ」と思いました。
しかし、これがFIPによる体力の減退があってのものであることは、この時は気づいてもいませんでした。
それどころか、呼吸がおかしいことに気がついたのがこの後からだったため「横隔膜ヘルニアなのではないか」と間違った疑問を持つキッカケになってしまいました。



元気にポールを登っているシシ坊
キャットウォーク上で遊ぶシシ
〇印のところに落下

発症と経過【2021.12.05】黒猫闘病記

この日、シシは朝から少し呼吸がおかしかったです。
通常、猫さんはゆったりとした腹式呼吸で呼吸をしています。
しかし、この日のシシは明らかに肩で呼吸をしていたのです。
人でいうと「特に運動をしたわけでもないのに肩で呼吸をしている」感じでしょうか。
なんだか最近調子良くないなぁ…と思ってはいましたが、つい先日病院に連れて行ったばかりでしたし「もう少し時間がたてば落ち着くかもしれない」という期待で病院は見送ろうと考えていました。
だって、動物病院って結構お高いんですもん。。

しかし、休日の家事ルーティンを済ませて一息ついたタイミングで見たシシの姿で、その考えは吹き飛びました。
冗談でも勘違いでもなく、明らかに呼吸が苦しそうだったんです。
「これは流石に診てもらっておいた方が安心だ」と思い、急遽診療時間ギリギリに滑り込みで診てもらうことにしました。

先生から「前回の治療後はどうでしたか?」と聞かれたので
私は「一度元気になったのですが、なんだかまた元気がなくなってきてしまって」
「しかも、今日はなんだか呼吸がおかしいんです」と伝えました。
先生は「なるほど、一度は良くなっていたんですね」と確認され
私は「はい、あの後はいったん元気になりました」と答えました。
事実、前回の治療後は一度元気になっていましたから。。
診察で体をチェックしていただき、体温も測って、やはり熱がありました。
呼吸もやはり「明らかに異常」と言われました。
これまで猫風邪で通院していたこともあり「風邪をこじらせて肺炎を起こしかけているのかもしれない」ということで処置をしていただきました。
炎症止めと抗生剤の注射です。

今まで注射で良くなってきていたので「これで安心だ」とホッとして帰宅しました。
しかし、シシの状態はこれから連日悪化していくのです。
まるで坂道を転がり落ちるかのように。。

12月5日のシシの呼吸の様子を紹介したYouTubeページへのリンクです


寒くないように…とお包状態のシシ

発症と経過【2021.12.06】黒猫闘病記

5日の夜のことです。
実はここ2~3日、シシはカリカリを食べてくれなくなっていました。
トライアルで来たばかりの時もカリカリだけでは食べてくれませんでしたが、それは猫風邪で鼻詰まりが酷く、においがわかりづらかっただけです。
保護主さんからも「トッピングをすると食べる」と聞いていたので、「最近は体調もイマイチだしな」と、その頃に立ち返ってトッピングをしてみることにしました。
しかし、シシはカリカリを食べてはくれませんでした。
カリカリを避けて、トッピングだけを器用に食べていたのです。

カリカリは飽きちゃったのかな?
そう思った私は、ちょっとしたご褒美にと用意していたウェットフードを与えてみることにしました。
秘密兵器【カルカン子猫用】です。
すると、完食とまではいかないものの、かなり食べてくれたのです。
「これだけ食べることができるなら大丈夫」と、この時はホッとしたのを覚えています。
しかし、これは食欲が戻ってきたのではなく、カリカリじゃなかったから食べることができただけでした。

6日、病院で「今朝はやっぱり苦しそうですが、昨日はウェットフードを食べてくれました」と報告すると、先生は「食欲が戻ってきた」と受け取ってしまったようです。
「少し食べられるようになっているなら薬が効いているのだと思う」
ということで、今日はもう一度昨日と同じ注射をうってもらって帰宅しました。

しかし、シシはこの日の夜にはカルカンを食べることができなくなっていたのでした。
こちらが食べられなくなったカルカン
シンドそうなのに抱っこされにきたシシ

発症と経過【2021.12.07】黒猫闘病記

昨夜、カルカンを食べることができなくなっていたシシですが、少し嗜好性の強いフードは食べることができました。
まだギリギリおやつではありませんが、お値段もそこそこのものだったので「これしか食べてくれなかったら、これから先は大変だ」と、まだそんなことを心配していました。
朝の体調もお世辞にも良くなっているようには見えなかったため、この日も朝一番で動物病院へ。

先生にも食事の状況を伝えると、先生は一言「良くなっていませんね」と。
「通常、ここまでやって良くならないなんて言うことはあり得ない」
「風邪をこじらせての肺炎の線は消せませんが、他の何かである可能性の方が高いかもしれない」
今思えば、先生はこの時すでにFIPかリンパ腫といった難病の可能性が高いと判断していたのだと思います。
しかし、この日は「薬が合わないのかもしれないから、一度違う薬を使ってみましょう」ということになりました。
それから「補液」も加えていただき「食欲が戻るかどうか見てほしい」と指示を受けました。

先生から少し説明を受けた内容で、私が記憶しているのは「こんな呼吸になるのは肺炎か横隔膜ヘルニアか難病の類だけ」というものでした。
これだけ注射をうってもらっているので、きっと肺炎の線は薄いのだろうというのは察しがつきます。
さらに、そもそも私の頭の中には「難病」というものは「無関係なもの」と始めから除外してしまっていました。
すると、残されたのは「横隔膜ヘルニア」です。
猫さんの横隔膜ヘルニアは交通事故や人からの暴力といった強い外力を受けて起きます。
完全室内飼いのシシに交通事故はありません。
もちろん、私たちが暴力をふるうこともありません。
しかし、数日前にシシはキャットウォークから落下していました。
しかも、コタツの縁に腹部を強打していたのです。
私が「これか!」と思ったのは言うまでもありません。
ちょっと贅沢ウェットフード
補液で右肩がコンモリ
シシ坊…ツラそう

発症と経過【2021.12.08】黒猫闘病記

「きっとシシは横隔膜ヘルニアだ」
私はそう思い込みました。
そして、今日は「落下の件を伝え、手術を受けられる病院を紹介してもらおう」と考えていました。
正直「手術かぁ、高いだろうけど治るのなら仕方がない」と、そんなことを考えていました。
しかし、そうは問屋が卸さないのが世の常です。

病院で「横隔膜ヘルニアではないか」と伝えてみたところ、先生は否定されました。
なぜなら「横隔膜ヘルニアの場合、こうやると臓器が下がるから呼吸が楽になる」といって脇を抱えて立たせるように引き上げたのです。
そして「シシちゃんの呼吸は変わらない。だから横隔膜ヘルニアではないと思う」と。
たしかに、私も落下以降、肋骨も季肋部も触って痛がらないのは確認していました。
そのため、最初に「外傷はない」と自ら排除していたはずでした。

この日のシシも呼吸は酷く苦しそうでした。
先生は「薬を変えても効果はないか」ということで、やはり肺炎の線もかなり薄まったのだと思います。
横隔膜ヘルニアでもなく、肺炎でもない。
そして、この呼吸。
先生はおそらく「リンパ腫」を疑っていたと思います。
なぜなら、シシには腹水ではなく胸水がたまっていたからです。
通常、FIPは猫伝染性腹膜炎の名の通り腹膜炎を起こしているため腹水がたまります。
そのため、この腹水の有無が診断の際に大きなポイントになるのです。
もしシシにも腹水がたまっていたら、もっと早くにFIPという診断が出ていたでしょう。
しかし、シシにたまっていたのは胸水でした。
しかも、猫風邪での受診歴があります。
となれば「猫風邪からの肺炎で胸水がたまっている」と考えるのが最もスマートです。
しかし、治療の結果を受けて「どうやら肺炎ではなさそうだ」ということがわかってきました。
横隔膜ヘルニアでもありません。
それでは、他に胸水がたまる可能性のある病気は何か。
最も考えられるのが【リンパ腫】です。
ですから、先生は【リンパ腫】を疑ったのだと思います。
そして、可能性は低いとはいえ横隔膜ヘルニアだった際に必要な外科手術の技術が高く、信用できる獣医さんがいる病院を紹介してくれたのです。

ちなみに、シシは既にウェットフードも食べることができなくなっていました。
背に腹は代えられない…と大好きだったおやつ(クリスピーキス)を与えてみたのですが、少しは食べてくれたものの完食とはいきませんでした。
たったの3g、シシはそれすらも食べきることができなくなっていたのです。
それが前日、12月7日の夜のことです。

12月8日のシシの呼吸の様子を紹介したYouTubeページへのリンクです

近所の動物病院から精密検査を受けるために紹介していただいた病院に移動し、そこで検査をしていただきました。
検査結果を聞くまで、私は「設備の整った病院でちゃんと診てもらえば治る」とまだ楽観的でした。
そのため「よろしくお願いします!」とハキハキ受け答えする余裕がありました。
そう、この時はまだ「治療できる設備がある病院に移る」そんな認識だったのです。
結果的には間違いではなかったのですが、そんなに甘いものでもありませんでした。

転院先の病院では、シシの検査に時間がかかること、また、私が仕事でこの後あまり時間がないということから「一泊の検査入院」ということになりました。
私としても「病院内なら夜に呼吸が危なくなっても安心だ」と思い、検査入院をお願いし、手続きを行ってその日は帰宅しました。

この日の夜、私は久しぶりに安心してしっかり眠ることができました。
11月28日のシシ「ワイルドキャット」
11月30日のシシ「日向ぼっこニャン」
12月1日のシシ「LOVE高い所」

発症と経過【2021.12.09】黒猫闘病記

この日は病院の休診日でした。
しかし、先生は「検査の結果もしっかりと伝えたいですし、工藤さんもシシちゃんを連れて帰ってあげたいでしょうから」と休日にも関わらず診察と退院の手続きのために「来てください」と言ってくれたのです。
もちろん、行かないわけがありません。
約束していた時間に伺い、検査の結果を聞いてきました。

検査は主に血液検査とレントゲンでした。
まず、血液検査では炎症反応と黄疸が見つかりました。
炎症反応はケガや病気の時にはだいたい出るものですね。
想定内です。
次に黄疸ですが、これは血中にビリルビンという成分が多い場合に診られる症状です。
通常は肝臓で代謝されるため、肝臓に問題がある時に黄疸が出ることが多いです。
しかし、シシの肝臓は正常でした。
それなのに黄疸が出ている…ということは、肝臓で処理できる以上にビリルビンが作られているということになります。
ビリルビンは赤血球が壊れた時に生じる成分なので、それだけ多くの赤血球が壊されていることがわかります。
シシには貧血症状が診られたのですが、赤血球が破壊されているのなら貧血になるのは当たり前です。
「なるほど」と、思わず納得してしまいました。

血液検査でもう一つ。
AG比というものがあります。
FIPの場合、この数値が低くなるそうです。
シシもこの数値が低かったのですが「これ以上低かったら」というところまではいっていませんでした。
そのため、血液検査の結果だけを見てFIPという判断はできなかったようです。

そして、胸部レントゲンで胸水の貯留も確認することができました。
胸腔に胸水がたまることで肺や心臓が圧迫されるので、呼吸困難はそれによるものだということがわかりました。
それを注射器で抜き取ってもらえたのですが、その量は約110ml。
正直、猫さんの肺容量がどの程度なのかはわかりませんが、レントゲンの映像で見た限りでは肺の1/3くらいの範囲に胸水がたまっていたように見えました。
そして、この胸水をビーカーに入った状態で見せてもらいましたが、素人目にもわかるくらい黄色かったです。
これは血液検査の結果にも出ていた黄疸によるものです。
これを外部の検査機関で調べてもらい、検査結果が出たら確定診断ができるそうです。
ちなみに、横隔膜ヘルニアやその他の外傷はありませんでした。

まとめると次のようになります。
まず、外傷はない。
次に、肺炎でもない。
可能性としてはFIP・リンパ腫・特発性胸水症がある。
その確定診断のために胸水を調べてもらう必要がある。
そんな感じでした。
ただ、先生の中では「ほぼFIPで間違いないだろう」ということです。
そして、結果が出るまでは「対症療法で凌ぐしかない」のだそうです。

この時、私は「少し調べて考える時間をもらった」と受け取ってしまいました。
なぜそう思ったかというと、シシの呼吸がずいぶんと落ち着いていたからです。
シシは胸水を抜いてもらって、随分と楽になったように見えました。
それを見て「そうか、胸水がたまったら抜けばいいんだ」と思ってしまったのです。
安直というか、本当にバカでした。
血液検査の結果(1枚目)
血液検査の結果(2枚目)
本日の診療明細書
抜き取った浸出液(参考画像)

発症と経過【2021.12.10】黒猫闘病記

シシは病院から帰ってからしばらく元気でした。
8日に胸水を抜いてもらって、翌9日の検査でも更なる胸水の貯留はなかったようなので、この時点ではまだ胸水がたまるスピードはあまり早くなかったんだと思います。
状態が少し緩和したことと、掛かりつけの獣医さんに検査の報告をするため、この日はシシは病院をお休みして私だけが近所の獣医さんの所に行ってきました。

獣医さんにも紹介先の先生から報告があったらしく
「FIP(猫伝染性腹膜炎)だったみたいですね」と言われました。
そして、これがどんな病気なのか、丁寧に説明してくれたのです。

FIPが猫さんにとって致命的な病気であること。
一発逆転のインターフェロンに賭けるか、安楽死しか選択肢がなかったこと。
胸水型は珍しいらしく、しかも腹水型に比べて水が抜きにくいということ。
ただ、胸水型は腹水型に比べると水のたまる速度が速くないこと。
他にもいろいろ話をしてくれたのですが、正直、あまり覚えていません。
覚えているのは「ほぼ確実に助からない病気だということ」と「延命処置としての対症療法(胸水を抜く)しかできないこと」です。
そのため「ツライと思うけど、楽にしてあげる(安楽死)ことも考えておいてね」という一言が印象的でした。

しかし、私は昨日の病院で「今は治療法がある」ということを聞いていました。
ただ、そのために使用するお薬がとても高価なものであるということも。
そして、昨日の夜に家族でFIPについての情報を集め、それが事実で実際に治っている猫さんも少なくないことがわかっていました。
さらに言えば、とりあえずの初期費用くらいは捻出できる目途が立っていたのです。
そのため「たしかに恐ろしい病気だけど、確定診断が出て治療できれば助かる」と楽観的でした。
むしろ「やはり対症療法で繋いでいけば大丈夫なんだな」と間違った受け止め方をしてしまいました。
本当に、完全に甘く見ていました。
そして、この認識が甘かったことをイヤというとほど実感させられるのに、さして時間はかかりませんでした。




12月10日のシシの食事の様子を紹介したYouTubeページへのリンクです



レッツ抗生剤チャレンジ!
ぺろり♪

発症と経過【2021.12.11】黒猫闘病記

この日は早朝から大変でした。
シシの呼吸が明らかにおかしくなっていたのです。
時刻は朝の6時。
昨晩私が寝るまではこんなに酷い呼吸ではありませんでした。
念のために…と、数日前から呼吸数を数えて記録しておいたのですが、昨日10日は昼が75~85回/分で、落ち着いている時では50回/分程度でした。
それが、今朝は97回/分です。
もう100回目前です。
そんなに激しく、まるであえぐかのように呼吸をしているのに楽にならず、少しでも楽になる姿勢を探して落ち着かない様子のシシを見て「これはヤバいヤツだ」と直感しました。

これまでの経験から、この呼吸が胸水の貯留によるものであることは想像がつきました。
胸水がたまって肺の容量が小さくなることで換気量が減少し、必要充分量の酸素を得られていない状態です。
病院は9時からなので、あと3時間。
その間、なんとかもたせなくてはいけません。
しかし、この状態を客観的に見て「放っておいても大丈夫」とは思えませんでした。
そのため、私はこう判断しました。

今、人の手で、シシの呼吸を落ち着かせる処置をする。

私は整体師の中では人の呼吸メカニズムに詳しい方です。
そこで、人と猫を一緒にするのもあれですが「極端には違わないはず」と考えてできることを考えました。
実は現代人の多くは肺の上部を使わなくなってしぼんできています。
それが体のゆがみを引き起こしてバランスを崩し、慢性症状に繋がっているケースがあるのですが、それを改善するために上部の肋骨を開いて呼吸の制限を和らげる…という処置をします。
猫さんにもこの処置を…するわけではありません。
猫さんは人とは置かれている状況が違いますからね。
私が応用したのは「前胸部を開いて肺の容量を広げる」という考え方です。
方法は簡単です。
ただ、アゴを上げてあげればいいのです。
人も上を向くことで前胸部が縦に開きやすくなって換気量が増します。
ラジオ体操の深呼吸では必ず上を見上げて息を吸いますよね?
それと同じです。
猫さんの場合は四足歩行ですから、常に頭の重さが前胸部にかかってきます。
特に体が弱っていると頭を持ち上げていることができないので、余計に前胸部が圧迫されて肺の容量が狭くなっているのではないか…そう考えました。
そこで、猫さんのアゴを支えて首を軽く前方に引き伸ばしてみたのです。
すると、先ほどまでは楽な姿勢を探して落ち着かない様子だったシシが少し落ち着いたのです!
「これならいける!」
そう感じ、極力この姿勢を維持しながら時間が過ぎるのを待ちました。

結果、シシは無事に病院までたどり着くことができました。
これが正しかったのかはわかりません。
しかし、少しですが間違いなく楽になったと感じました。
ですが、同じような状況になった人には「おすすめしない」と言っておきます。
なぜなら、私には責任が取れないからです。
実感としては楽にできるという手応えがありましたが、全ての人が私と同じようにできるわけではありませんし、全ての猫さんがシシと同じ状況とも限りません。
私たちはたまたま良かっただけなので、本当に参考程度に留めてほしいと思います。

さて、肝心のシシですが、病院で胸水を抜いてもらって見違えるように元気になりました。
あんなに苦しそうだったのがウソのようです。
心から「良かった」と、そう思いました。
しかし、ここで私は思わぬ報告を受けることになります。
それは「今日は片方の肺からはあまり抜くことができませんでした」ということです。
「いやいや、ちゃんと抜いてあげてよ!」と心の中で叫んだのは言うまでもありません。
ちなみに、それでも60mlほどは抜けていたと記憶しています。
ということは、反対の肺にはまだ60ml残っているということになります。
正直、かなり不安になりました。
しかし、現状まだできることはありませんし、とりあえずシシも落ち着いています。
不安はぬぐいきれませんが、この日はこれで帰ることになりました。

ただ、この時の私はまだ気づいていませんでした。
この日、朝一で病院に駆け込んだことが、結果的にはファインプレーだったということに。
片方の肺から水を抜きづらくなっているという悪い状況が、逆に良い結果を招くカギになったことに。

12月11日のシシの呼吸の様子を紹介したYouTubeページへのリンクです
深夜の戦いを耐えきったシシ
ツラそうですが、マシな方です
アゴ乗せすると白目になる猫
本日の診療明細

発症と経過【2021.12.12】黒猫闘病記

昨日、病院に駆け込んで胸水を抜いてもらったお陰で落ち着いていたシシですが、私は「片方しか抜けていないのだから近いうちにまた苦しくなるだろう」と予想していました。

12日。
悪い予想ほどよく当たるもので、この日も朝からシシの呼吸は危なかったです。
朝7時に呼吸数を数えてみると、なんと103回/分。
ついに大台の100回を超えてしまいました。
目も潤んでいて、昨日ほどではないにしろかなりつらそうです。
もう病院に連れて行くしかありません。
しかし、昨日の病院では「片方の肺からは抜けなかった」と言われていたので「設備は古いけど、経験と技術がある掛かりつけの獣医さんにお願いしよう」と今日は掛かりつけの獣医さんに朝一で診察をお願いしました。

12月12日朝のシシの呼吸の様子を紹介したYouTubeページへのリンクです
掛かりつけの獣医さんでもやはり胸水を抜くことになりました。
私がシシを押さえ込んで、獣医さんが肋骨のすき間から注射器を刺して水を抜き出します。
「なるほど、こうやって抜くんだな」という思考になってしまうのは医療系の悪いところですね。
紹介先の動物病院ではバックヤードで処置をしてくれていたので、実際の処置を見たのはこの時が初めてでした。
なかなか衝撃的な光景です。
しかも、麻酔などは一切ありません。
消毒後にダイレクトで注射器を刺し、胸腔内にたまった水を引き抜くのです。
当然、猫さんはジッとなんかしてくれません。
痛いでしょうし、嫌がって逃げようとします。
それを私が必死で押さえ、獣医さんも上手いこと体を使って押さえてくれます。
猫も人も必死です。

やっとの思いで胸水を抜き終わりました。
シシ、お疲れさま。
大変だったね。
私もシシに指を噛まれ、直後にも関わらず腫れ上げがっていました。
「まーこれくらいは仕方ない」
私は自分のケガにはドライです。

この日、シシの胸水は左から10ml、右から70mlで合計80ml抜けました。
昨日は「片方からあまり抜けなかった」ということでしたし、計算も合います。
それよりも大事なのは抜き終えた胸水です。
注射器で抜き出している時も感じたのですが、濃くなっている気がしました。
色も粘度も。
この時は「粘度」については「片栗粉で少しトロミをつけた感じの液体」という印象を受けただけでしたが、実はFIPの診断には大きな意味を持つものだったようです。
そのことを知るのは数日後ですが。

ということで、この日に衝撃を受けたのは「色」の方です。
シシには黄疸が出ていたので最初に胸水を抜いてもらったときに見せてもらったものも黄色かったです。
しかし、この日の胸水はそれよりも明らかに濃くなっていたのです。
これは私にわかりやすく「病状が進行している」ことを伝えていました。
この時まで、私は「胸水さえ抜いておけば大丈夫」と考えていました。
しかし、いくら胸水を抜いてその場の症状が楽になったとしても、1分1秒経つ毎に確実に病状は進行しているのです。
その現実を、この胸水の色が教えてくれました。
私は初めて「確定診断までもたないのではないか」という強い危機感を持ちました。
そして「死」というものが、もうすぐそこまで迫ってきていることを感じ、背筋が凍ったのを覚えています。

その日、病院から帰宅して私は自身の考えの甘さを呪いました。
もう時間がない。
それなのに、今の自分にできることは何もない。
検査の結果を聞いてから今日まで、もっとできることはあったんじゃないか。
もう後悔しかありませんでした。
そして、涙が零れるのを堪えることができなくなり、ソファで天を仰いで泣いていました。

すると、シシが私の異変に気づき、トコトコと歩み寄ってきたのです。
そして、私の体にソッと手を添えて慰めてくれたのでした。
まるで「どうした?泣くなよ?」とでも言うかのようでした。
「あっ、さっき思い切り嚙みついちゃったから痛いの?ごめんね」
「だけど、あれは仕方がなかったと思うよ」
そんなことを言っているように感じました。
シシの方が大変な状況なのに、飼い主のことを心配して慰めてくれています。
その状況にまた涙腺崩壊です。
本当に情けない飼い主です。
ゴメンな、シシ。

猫に慰められる私とシシに噛まれて腫れた指

一頻り泣いた後、ようやく落ち着いた私は決意しました。
今後、何が起きても後悔しないようにできることを精一杯やり尽くす…と。

そして、人の意思が固まると世の流れはそれに従うのか、この日の夜、状況が変わりました。
なんと、紹介先の獣医さんからお電話をいただき「確定診断は出ていませんが、明日から治療を始めませんか?」というのです。
どうやら、昨日の朝一で病院に駆け込んだことと、一方の肺からは水が抜きにくくなっている…という状況を鑑み「もうFIPで間違いないが、状態が悪く、確定診断を待っていたら助けられないかもしれない」と治療を始めることにしてくれたようなのです。
もちろん、断る理由などありません。
こうして、シシのFIP(猫伝染性腹膜炎)の治療が始まったのでした。

12月12日の夜で胸水抜去後のシシの様子を紹介したYouTubeページへのリンクです


寝室にいる私を出待ち中
もうとにかくツラそう。。
チョコンと座って耐える

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